サインバルタ®と排尿障害

2021-06-20

先日、排尿障害治療薬からサインバルタ®カプセルに変更された患者さんがいた。話を聞いてみると、違う薬を試してみると言われたみたい。
「サインバルタ🄬」と「排尿障害」なにか見たことがあるような気がしたので調べてみた。
添付文書からわかるのは、これくらい。

適応
1). うつ病・うつ状態。
2). 次期疾患に伴う疼痛:糖尿病性神経障害、線維筋痛症、慢性腰痛症、変形性関節症。

副作用
(一部抜粋)尿閉(頻度不明)、排尿困難(1~5%)

ネットでいろいろ調べてみた。
まずエビデンスあるのかなと思ったら、普通に海外では「腹圧性尿失禁」に対して承認されてる。日本とアメリカでは承認されていないみたい。
デュロキセチンは、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)。今回の作用としては、尿道に存在するα受容体を刺激して尿道収縮を引き起こす。また、仙髄にあるオヌフ核のα受容体・セロトニン受容体を介してオヌフ核を活性化させることで、尿道括約筋を収縮させる。
作用機序もしっかり研究されてる。今回は腰痛もあるので副作用も期待して処方されたのだろう。


今気になること
・適応外使用は保険使える?
・腹圧性尿失禁
・オヌフ核
・排尿障害治療薬

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Posted by 水都晶